中国 日本製と偽りマスク輸出、偽ブランド品などとして輸入を差し止める
更新日:2021-10-21 06:13:48 23419
全国の税関がことし6月までの半年間に偽ブランド品などとして輸入を差し止めた件数は、3年ぶりに1万5000件を超えました。
財務省は、新型コロナウイルスの感染拡大で外出を控えてネット通販を利用する動きが広がり、模造品の輸入も増えているとみています。
財務省によりますと、ことし6月までの半年間に、偽ブランド品などとして輸入を差し止めた件数は1万5344件で、去年の同じ時期と比べて18.7%増えました。
上半期で1万5000件を超えるのは3年ぶりだということです。全体の86%は中国から持ち込まれたもので、種類別では、衣類が最も多い4663件、次いで、財布やバッグが4626件、時計が2342件などとなりました。
このほか、日本国内のメーカーが製造しているマスクや、東京オリンピックのメダルなどの模造品もあったということです。
差し止め件数が増えたことについて、財務省は、新型コロナウイルスの感染拡大で外出を控えてネット通販を利用する動きが広がり、模造品の輸入も増えているとみて取り締まりを強化することにしています。



マスクを買う時はパッケージの『マーク』に注目
衛生材料や衛生用品、医療器具などを取り扱う多くの企業は、一般社団法人『日本衛生材料工業連合会(以下、日衛連)』に加盟しています。
そのため加盟企業が生産するマスクには、このように日衛連の指定した『全国マスク工業会・会員マーク』がパッケージに刻印されているのです。
このマークは、工業会が定めた衛生基準を守って製造されたマスクという証拠です。衛生的なマスクかを消費者が判断することができます。
しかしマスクの品薄によって、よく見ると文字の表記が異なっている偽物の『全国マスク工業会・会員マーク』がパッケージに刻印された粗悪品が出回っているのだとか。
日衛連は同月6日にウェブサイトで「マークを許可なく表示したり標榜したりすることは、商標法違反や不正競争防止法違反となりますのでご注意ください」と警告をしています。
いうまでもなく、偽物の『全国マスク工業会・会員マーク』が刻印されたマスクは、全国マスク工業会の衛生チェックをクリアしていません。
マークがないからといって粗悪品というわけではありませんが、偽物のマークを使って販売する会社のマスクは信用ならないものです。
店頭でマスクを見つけた際は、偽物のマークがついていないかパッケージを確認したほうがよさそうです。
日衛連のウェブサイトには加盟している会社の一覧が掲載されているので、不安な時はチェックしてみるのをおすすめします。
偽ブランド品 輸入差し止め増加 コロナで模造品輸入も増加か