イエレン米財務長官、安倍元首相の通夜に参列 昭恵さんにお悔やみも
更新日:2022-07-12 22:49:42 2957
参院選の街頭演説中に銃撃されて亡くなった安倍晋三元首相の通夜に、イエレン米財務長官が参列した。米財務省高官が11日、明らかにした。
イエレン氏は就任後初めて日本を含むアジア訪問を始めたばかりだったが、安倍氏の死去を受けて急きょ通夜への参列を決めたとみられる。
同高官によると、イエレン氏は11日夕方、通夜が開かれた東京都港区の増上寺を、エマニュエル駐日米大使と共に訪れた。イエレン氏は安倍氏に敬意を表し、喪主で妻の昭恵さんら遺族にお悔やみを述べたという。
イエレン氏は15~16日にインドネシア・バリ島で開かれる主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議に出席するのにあわせ、12日に日本、19日に韓国を訪問して、政府要人らと会談する予定をすでに発表している。
各国で首脳らが弔問
台湾の蔡英文総統は日本の窓口機関である日本台湾交流協会台北事務所を訪れ、安倍氏の遺影に花を手向けた。オーストラリアのアルバニージー首相とウォン外相も首都キャンベラの日本大使公邸を訪れた。
蔡氏は「安倍元首相は民主主義や自由、人権といった価値を生涯かけて守った。台日関係に果たした貢献に感謝する」と述べた。
フランスのマクロン大統領は、パリの日本大使公邸を弔問に訪れ「安倍氏の夫人や家族、日本の全国民にお悔やみとフランスの友情を伝えたかった」と語った。(共同)
台湾メディアによると、台湾の頼清徳副総統は11日、安倍氏の自宅を訪れた。1972年の日台断交後、現職の副総統が訪日するのは85年の故李登輝副総統(当時)が台湾への帰途に立ち寄って以来で最高位と並ぶ。
通夜に2500人が参列 家族葬も国会議員の焼香は受け入れ 昭恵夫人は気丈な姿
喪主は妻昭恵さん。近親者のみの家族葬として執り行われたが、国会議員らの焼香は受け入れられ、岸田文雄首相、菅義偉前首相、麻生太郎副総裁らが弔問。
ほかにも多くの閣僚経験者たちが足を運び、自民党安倍派によると、約2500人が訪れた。参列した党関係者は「厳かな雰囲気でした。昭恵さんは気丈に見えました」と話した。
葬儀は12日、同所で。後日、東京と地元の山口県でお別れの会を開催する予定。
政府は11日の持ち回り閣議で、安倍氏に従一位と、日本の最高位の勲章に当たる大勲位菊花章頸飾(けいしょく)を贈ると決めた。内閣府によると、現行憲法下で大勲位菊花章頸飾を受ける首相経験者は、4人目。


安倍晋三元首相の通夜に、イエレン米財務長官が参列