ふるさと納税の返礼品で利尻ウニ、ロシア産混ぜ偽装
更新日:2022-07-20 22:52:23 3153
北海道利尻町は10日、ふるさと納税の返礼品を取り扱うカネマス上田商店(厚岸町)が、ロシア産を混ぜた冷凍ウニを、利尻島産と偽って表示していたと明らかにした。
利尻町によると、同社は町内に工場があるが、2021年12月に欠品に関するクレームが寄せられ、今年1月以降は返礼品を受け取った寄付者から「にがい」「色が汚い」など、品質に関する苦情が相次いだ。
町担当者が事実関係を確認したところ、同社は一度は否定したが、その後偽装を認めた。町は今月3日、同社を協力事業者から外した。
1月に出荷した同社の冷凍ウニ約3千件のうち、約400件にロシア産が混ざっていたとみられる。
ふるさと納税8000億円突破 最高更新、巣ごもり需要続く
ふるさと納税制度に基づき、2021年度に全国の自治体が獲得した寄付金の総額が8千億円を超えた。
政府関係者が20日明らかにした。20年度の6725億円から1千億円以上伸び、過去最高を更新。新型コロナウイルス禍の巣ごもり需要が続き、日用品や食料品などの返礼を目当てとした寄付が拡大したとみられる。
ふるさと納税が始まった08年度の寄付額は81億円だった。その後は400億円以下で推移し、個人の寄付上限額が引き上げられた15年度に1653億円に急増。
「返礼品は寄付額の30%以下の地場産品」など新制度に移行した19年度を除き、右肩上がりとなっている。
冷凍マグロの産地偽装 東京の業者、2万匹以上
農林水産省は15日、冷凍メバチマグロの原産地を偽って販売したとして、食品表示法に基づき水産加工会社「築地魚市場」(東京都)に是正を指示した。
少なくとも2018年4月~21年10月に販売した2万3530匹(約1376トン)について、中国産を台湾産と表示するなど不適正な表示があった。
農水省によると、同社は豊洲市場のせりに参加し、関東や東海、東北地方の仲卸133社に販売していた。
「食品表示制度に対して、守らなければいけないという認識がなかった」と話しているという。
情報提供を受け、関東農政局が21年4月~22年6月にかけて立ち入り検査をしていた。

ロシア産を混ぜた冷凍ウニを、利尻島産と偽って表示